2020.11.20 作り手としての責任を持つ
ヴィンテージ生地を使ったバッグ
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昨今、声高に唱えられているSDGs(エスディージーズ)。「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2030年までに達成すべき目標として、様々な企業で取り組みが行われています。ジェントリーのヴィンテージスーツは、各地で眠っている生地を使って仕立てておりますので、時世に合ったスーツと言えるのではないでしょうか。

 

しかし、ジェントリーを始めた当時は、まだ環境に対する意識が今ほど高くなかったように思います。私はヴィンテージ生地に魅了されたことはもちろんですが、眠っているたくさんの生地を無駄にしたくないと思っていました。同時に、大量消費・大量生産が当たり前という考え方は変えなければいけないし、変わるだろうと感じていました。

私が手がけているものは、ジェントリーのほかに、鞄のブランドである「オールドファブリック」があります。ジェントリーのスーツと同じように、ヴィンテージ生地を使った鞄です。ブランドを始める際はクラウドファンディングで多くの皆様に支持を集めることができ、2016年にスタートさせることができました。

 

ヴィンテージのスーツ生地を使った鞄というアイディアに加え、べースとなる1枚の生地からは、最大8個の鞄が作れますが、余った生地も小物にするなど、本当に無駄がありません。そういったエコなものづくりが共感していただけた大きな理由だったと感じています。ブランドを始めた前年の2015年にはSDGs が定められましたので、「つくる責任 つかう責任」という目標の12番に、スーツと鞄の2カテゴリが当てはまっていたことも、支持された要因だったのかもしれません。

このように時代に先駆けエコなものづくりを続けることで、サステナブルな社会の実現という目標に、微力でもご協力できればと考えて取り組んできました。それ以上に、作り手としての責任が私たちにはあると感じています。ヴィンテージ生地を探す過程で出会った方々は、眠っていた生地を再び蘇らせることを本当に喜んでくださる方が多くいらっしゃいます。そんな出会いに感動すると同時に、一着のスーツや鞄をつくることに責任を持ち、関わる方が幸せになれるようにしないといけないと思わされます。

 

今年の8月には当店の取り組みが評価され、大阪商工会議所と吉本によるコラボイベントおっ!sakaまるごとSDGs”に出展いたしました。大阪商工会議所からのお声がけは本当に光栄でしたが、それに満足することなく、正しいものづくりを続けたいと思います。